遠くに霞む山　　unavoidable calamity

寝たのだろうか。
5時に失踪してみた。
暗い森があって進んでみた。色んな音がする。奥に闇がある。
空を見た。
段々、青くなってきた。そのうち一部が光りだしていた。
遠くを見た。
黒い山が潜んでた。

速攻帰る組に入る。
別に用事なんて無いけど。誰かが帰らないと他のクルマに乗れないと思った。
大人数でワイワイする気分では無い、というのもある。

学校には10時くらいにつく。研究室でダラダラ。
I田先生からの口撃をくらった。

「7日までにいい結果でなければ。。」
「それは、キミの能力が無いというだけだよアハハハ」

少し前の自分なら「能力無い」発言にムッとしてやる気が爆発したものだが、今の自分にその元気は無い。

「はい。能力、無いですから。。」

そっから、記憶がぼんやりしている。
家に帰って、部屋にあがったはずだ。
確か、夕飯は食べていない。昼飯も怪しい。
記憶が曖昧だ。

とにかく気づいたら部屋の床で着替えもせず寝てた。8月30日AM5時になっていた。

：：：：：：

一ヶ月経ったから、なんちゃって報告書を出してみた。
原因を突き止めるのが、責任を果たすことだと思う。
自分には当たり前のことをしなかった責任がある。
綿密な設計が必要だった。
アイデアに頼り過ぎたかもしれない。

自分が一番誇りにした部位が、あの結果の原因になったとは
皮肉。

：：：：：：：

s_raptorは空気である。
空気になることは望んでいなかったが
空気になることは辛いことだが
仕方がない。
いつまで空気で居ることに耐えないといけないのだろうか。
そして、
空気は疲れた。